生業景デザイン研究所

Ru-CAS:
Co-Laboratory of Integrated Design for Rural-based Crafts, Architecture and Surrounding Sceneries

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2021.07.02

丸森の地技をみつめなおす

丸森町佐藤純子教育長は、研究所の前身活動・コアトリエ構想に多大なる協力をいただいたキーパーソン。

 

6/23に、久々に相談する機会を得た。先日ちょうど、丸森大張小の子どもたちが養蚕体験をしている姿を地元テレビ番組で見かけたところでもあった。今年は晩冬・初春の桑園に霜が降りたせいで春蚕を育てられなかったという。それでも、耕野地区や大張地区の4軒の養蚕家をはじめ、大内地区の佐野地織保存会、五福谷の舩山和紙工房と、皆さん変わらず頑張っているとのことで、まずは安堵した。

 

丸森の生業景は阿武隈川とともにある。かつては舟運の中継地で、これを彷彿させる阿武隈川舟下りが再興をはかるというので視察、乗船してみた。河岸の原風景復原もまた、研究としては気になるところである。

 

そのような丸森でも、8小学校のうち山間部の6校が今年度で統廃合されることに。廃校舎を活用した地域拠点の再構築が求められるが、うち2校は計画の目処が明確になっていない。豊かな地技が散在しながらも、少子高齢化のなかでそれらの結びつきが途切れつつあるなかで、域外関係者を巻き込んだ共創場=コアトリエを再興できるか。当研究所としても検討課題として再定置したいとおもう。

 

さて帰途につく折に、前年度に尽力した宮城県美術館の現地存続運動の御礼を述べると、なんと、佐藤忠良さんと親しかったYさんの話に至り、立ち寄ることに。体調の問題もあり、同運動の後継活動への参画は難しそうだったが、往時のものがたりを後日教えてくれるとのことで小躍りした(その後なんと、全11項に及ぶ手紙をくださった…涙)。

 

地技あるところに文化あり、文化あるところに人物あり。

20210623_丸森町_丸森の地技をみつめなおす

2021.6.23@宮城県伊具郡丸森町(大沼)

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